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【自分軸で生きる】オーストラリアのチャイルドケアから学ぶ5つの大切なステップ

こんにちは、シドニー在住のmikuです。私は現在、シドニー中心地にあるチャイルドケアセンター(日本で言うと子ども園のような所)で教員として働いています。センターには、6ヶ月の赤ちゃんから5歳までの子どもたちがいて、その子たちに対して日々教育を実践していく中で「これは今の時代を生きる大人の私たちにも、自分軸として大切なメッセージが含まれているのでは?」と感じることが多々ありました。そこで今回は、自分軸にも繋がる、オーストラリアのチャイルドケア教育の枠組み(’Belonging, Being & Becoming:The Early Years Learning Framework for Australia ’)の中の5つの柱を、キーワードとしてご紹介していきたいと思います。

1 安心でき、尊重しあう相互的な人間関係を作ること

オーストラリアのチャイルドケア教育の大きな5つの柱の中の1つが、「子どもたちの考えや感情に同調・尊重し、彼らの‘wellbeing(身体的、精神的、社会的に良好な状態にあること)’の発達を支え、また肯定的な学びのサポートをしていく」ということです。これは、教員としてだけではなく、私たち大人の人間関係についても言えることではないでしょうか?嬉しい時や悲しい時にそっと寄り添ってくれたり、さまざまな価値観や考え方を尊重しつつ、それらをしっかりと受け止めてくれる存在が周りにいると、安心でき、自分の力をさらに伸ばそうと前向きに感じられる人も多いのではないかと思います。子どもたちに対してはもちろんですが、大人同士でもそんな安心できる人間関係づくりを実践していくことが求められているように感じます。

2 パートナーシップを築くこと

チャイルドケアでは、子どもたちのことをサポートするために、彼らの家族と連携を取ることが重要とされています。そこでのキーワードが ’パートナーシップ(協力していくこと)’です。このチャイルドケアの枠組みでは、「お互いの期待値や態度・姿勢について理解をしながら土台を作り、それぞれがもっている知識を強みとして積み上げていく」ことを’協力’として定義しています。大人になればなるほど、さまざまな人と協力する機会が増えます。まずは「お互いを知っていくこと、そこからそれぞれ知識を持ち寄り、パートナーシップの積み木を積み上げていくこと」は基本ではありながらも、改めて意識し、大切にしていきたいことの1つではないでしょうか。

3 常に高い期待値と公平性をもつこと

「全ての子どもたちに対して、常に一人一人がそれぞれの可能性を秘めていると信じること、そしてそのためには一人一人を‘個’として公平に見ること」がチャイルドケアではとても大切です。これにはインクルージョン教育の意味も含まれています。日本では、どうしても周りと比較して「平均」であることを意識することも多いのではないでしょうか。子どもたちだけでなく、大人も個性はさまざまですよね。一人一人を「個」として捉え、それぞれ様々な個性や可能性をもっているとポジティブに考えていくことで、その人自身を深く知り、さらには周りとの公平性を保つことができ、より良い関係を築いていくことができるのではないかと思います。

4 多様性を尊重すること

「オーストラリア人」と一概に言っても、そのバックグラウンドは様々です。話す言語も様々で、外見も文化もルーツも人それぞれです。そんな人々が暮らすオーストラリアでは、それぞれがもつ文化、言語、信念、価値観などの多様性を尊重することが非常に重要視されています。チャイルドケアでは、先住民のアボリジニの人々や文化について知るプログラムや、様々な国の文化などについて知る機会が多く含まれています。これも子どものうちから類似点や相違点などについて学ぶことで、どうやって共に生きていくかというテーマに繋げていくねらいがあるからです。日本では同一性が重要視されることも多いですが、「同じ日本人でも一人一人がそれぞれのストーリーをもっている」「人と違って当たり前」という見方を意識的に取り入れていくことで、少しでも多様性を尊重する軸へとつながっていくように感じます。

5 「今、この瞬間」を学びに、そして振り返り、次に繋げていくこと

子どもたちは日々さまざまな発見をしています。新たな発見をするその瞬間をチャイルドケア教員が切り取り、「何を学んでいるのか」「どのように深い学びに繋げていくか」、ということを考え、アプローチの仕方を考えていくスタイルをとる機会が多いオーストラリアのチャイルドケア教育。実践して、振り返りをして、さらにより良い学びへと改善していくこと・・これは大人の私たちの日々の生活にも当てはります。

仕事や子育てなど、日々たくさんのことをこなしていかなければいけない忙しい日々を過ごされている方も多いと思います。そんな中でも、ふと立ち止まって「今、この瞬間を過ごす意味」を切り取って考えてみてはいかがでしょうか。

例えば、今私は試行錯誤しながら、パソコンに向かってこの記事を書いています。その意味を考えてみると、「この記事を書くことにより、改めてチャイルドケアについて自分自身で振り返り、みなさんに少しでも自分軸として活かせるキーワードについて伝えることができる」など、この瞬間の意味についてより深く、ポジティブに捉えることができます。そこから振り返り、どのように次に繋げていくのか・・というサイクルで考えることで、ただ時間の流れに身を任せるのではなく、その瞬間を切り取り、より自分自身の学び・成長へと繋げていくことができます。

「みんなちがって、みんないい」それが当たり前

いかがでしたか?今回ご紹介した5つの柱が、みなさんが大切にされている自分軸の中の一部として少しでも参考にしていただけると嬉しいです。自分をしっかり認めてあげ、そして周りにいる一人一人が大切な存在だと認め合う、誰に対してもやさしい社会、世界、そして未来へと少しでも近づいていきますように!

参照:’Belonging, Being & Becoming:The Early Years Learning Framework for Australia ’